つぶやき
- 2016/06/11
- 20:59
自然を守る。
ちょっと難しい言葉かもしれない。
単純に、人間の痕跡を残さないだけが自然を守る事になるのだろうか?
時折、農作業中に考える。
自然を元の状態に戻す。
何処まで遡るの?
疑問である。
自然の中でも、優勢・劣勢があり淘汰され本来あるべき姿になっていたのではないかな?
現在の自然の姿は、本来あるべき姿ではないような気がする。
途中で人間が手を加えたことによって、現在の自然は成り立っていると言える。
だから、非常に問題も多い。
アメリカの国立公園、イエローストーンでは20世紀最大の実験として、1995年96年に同じ遺伝子を持ったカナダから連れてきた狼を31頭放したそうです。
このイエローストーン・エリアでは、1925年に殺された狼を最後に、その姿が見かけられなくなったようです。
ちなみに日本では、1905年を最後にその存在は確認されていません。
いわゆる絶滅危惧種としてしか存在しなかったのが、狼でした。日本も一緒ですね。
この20世紀最後の実験は、現在も続いています。
こんな記事を20代に読んでから、イエローストーン国立公園には興味を持っていました。
そして2013年、私はCDTのルートを歩く事でイエローストーン国立公園へ足を踏み入れたのでした。
園内に入る数日前から、狼の遠吠えを毎日耳にしていました。その姿を見ることはありませんでしたが・・・・。
狼が導入され、約20年。2013年現在で約90頭が確認されているそうです。
一時的な増減はあったものの、2012年には絶滅危惧種の指定を外れたそうです。
では、何が変わったのでしょう?
まずは、エルク(鹿)の減です。一時、1万2千頭いたエルクは、現在4千頭で推移しているそうです。
エルクが減ったことにより、シカによる食害が減少し、植物は増え、樹木はその高さを増すことになりました。
そうすると、鳥や小さな動物が戻ってきます。
増えた小動物も、餌にする小型の肉食動物が、狼に捕食されることにより小動物の数も減る事はなくなります。
そして、増えた植物の中には、熊の大好物であるベリーも含まれていました。
狼の食べ残しを、他の動物(熊や小型の肉食動物が食べる)が食べるようになり、大きく生態系は変わったのです。
まさに、イエローストーンでは生態系の頂点が不在だったのではないでしょうか。
2013年現在のデータでは、気候や病気で一時的な増減はある者の、全ての動物の数はある一定数で推移しているそうです。
当たり前ですが、狼による家畜の被害などもあります。ここからは問題点です。
2011年の統計では、牛や羊等の被害による保証で州当局等が、被害農場へ約2400万円を支払っているそうです。
ちなみに、猿による山形県の農作物の被害総額が1億円ほどになるそうですよ(平成22年)。
しかも、猿による被害額だけ。
この他にも、公園外に生息する狼の乱獲の心配はあるそうです。園外の狼が乱獲されることにより、近親での繁殖が考えられるのです。健全な遺伝子を維持ことが極めて難しくなり再び絶滅になるかもしれない問題です。
そんな事もあり、イエローストーンでは、狼の数をしっかり把握し管理しているそうです。
そして、20世記最大の実験は21世紀も続いています。
日本でも、猿・イノシシによる農作物の被害が年々多発しています。
また、鹿による食害で日本の森は日本の社会が抱える超高齢化社会(樹木の高齢化)が進んでいます。
生態系の頂点を失った1世紀、自然は大きく変わったのではないでしょうか。
今、ツキノワグマの被害が多発しているのには、生態系の頂点がいない事も関係するのかもしれません。
ツキノワグマは、捕食はしませんが、雪崩で死んだカモシカの腐った肉は食べる事があるそうです。
狼の食べ残しは、熊にとっても餌を目にする機会を与える事になるのかもしれません。
鹿が減る事により、食害がなくなり、自然の中に熊が食べる餌が増えるかもしれません。
そうすれば、本来臆病な熊は、人の前に現れることは無くなるかもしれません。
猿の問題も、イノシシの問題も同じではないでしょうか?
狼が捕食する事により、ある一定数以上増加しない可能性があるかもしれません。
農作物の被害も最小限、個体の一時的な増減分で済むのかもしれません。
今、日本でニュースになる出来事が、生態系の頂点である狼が存在することにより解決するような気がします。
但し、いきなり狼を突然野に放つのは、いささか強引かもしれませんね。
日本狼と遺伝子的に近い個体が存在するのか?
狼の数のコントロール、被害の補償問題など難しい問題はあると言えます。
しかし、今この難題に取り組まなければ、きっと取り返しのつかない物を、後世に引き継がなくてはならなくなるのではないでしょうか?
考えたらきりがありませんね。
色々な議論が出来る程、自然に関心がむいてもらえたらいいのですが・・・。
ちょっと難しい言葉かもしれない。
単純に、人間の痕跡を残さないだけが自然を守る事になるのだろうか?
時折、農作業中に考える。
自然を元の状態に戻す。
何処まで遡るの?
疑問である。
自然の中でも、優勢・劣勢があり淘汰され本来あるべき姿になっていたのではないかな?
現在の自然の姿は、本来あるべき姿ではないような気がする。
途中で人間が手を加えたことによって、現在の自然は成り立っていると言える。
だから、非常に問題も多い。
アメリカの国立公園、イエローストーンでは20世紀最大の実験として、1995年96年に同じ遺伝子を持ったカナダから連れてきた狼を31頭放したそうです。
このイエローストーン・エリアでは、1925年に殺された狼を最後に、その姿が見かけられなくなったようです。
ちなみに日本では、1905年を最後にその存在は確認されていません。
いわゆる絶滅危惧種としてしか存在しなかったのが、狼でした。日本も一緒ですね。
この20世紀最後の実験は、現在も続いています。
こんな記事を20代に読んでから、イエローストーン国立公園には興味を持っていました。
そして2013年、私はCDTのルートを歩く事でイエローストーン国立公園へ足を踏み入れたのでした。
園内に入る数日前から、狼の遠吠えを毎日耳にしていました。その姿を見ることはありませんでしたが・・・・。
狼が導入され、約20年。2013年現在で約90頭が確認されているそうです。
一時的な増減はあったものの、2012年には絶滅危惧種の指定を外れたそうです。
では、何が変わったのでしょう?
まずは、エルク(鹿)の減です。一時、1万2千頭いたエルクは、現在4千頭で推移しているそうです。
エルクが減ったことにより、シカによる食害が減少し、植物は増え、樹木はその高さを増すことになりました。
そうすると、鳥や小さな動物が戻ってきます。
増えた小動物も、餌にする小型の肉食動物が、狼に捕食されることにより小動物の数も減る事はなくなります。
そして、増えた植物の中には、熊の大好物であるベリーも含まれていました。
狼の食べ残しを、他の動物(熊や小型の肉食動物が食べる)が食べるようになり、大きく生態系は変わったのです。
まさに、イエローストーンでは生態系の頂点が不在だったのではないでしょうか。
2013年現在のデータでは、気候や病気で一時的な増減はある者の、全ての動物の数はある一定数で推移しているそうです。
当たり前ですが、狼による家畜の被害などもあります。ここからは問題点です。
2011年の統計では、牛や羊等の被害による保証で州当局等が、被害農場へ約2400万円を支払っているそうです。
ちなみに、猿による山形県の農作物の被害総額が1億円ほどになるそうですよ(平成22年)。
しかも、猿による被害額だけ。
この他にも、公園外に生息する狼の乱獲の心配はあるそうです。園外の狼が乱獲されることにより、近親での繁殖が考えられるのです。健全な遺伝子を維持ことが極めて難しくなり再び絶滅になるかもしれない問題です。
そんな事もあり、イエローストーンでは、狼の数をしっかり把握し管理しているそうです。
そして、20世記最大の実験は21世紀も続いています。
日本でも、猿・イノシシによる農作物の被害が年々多発しています。
また、鹿による食害で日本の森は日本の社会が抱える超高齢化社会(樹木の高齢化)が進んでいます。
生態系の頂点を失った1世紀、自然は大きく変わったのではないでしょうか。
今、ツキノワグマの被害が多発しているのには、生態系の頂点がいない事も関係するのかもしれません。
ツキノワグマは、捕食はしませんが、雪崩で死んだカモシカの腐った肉は食べる事があるそうです。
狼の食べ残しは、熊にとっても餌を目にする機会を与える事になるのかもしれません。
鹿が減る事により、食害がなくなり、自然の中に熊が食べる餌が増えるかもしれません。
そうすれば、本来臆病な熊は、人の前に現れることは無くなるかもしれません。
猿の問題も、イノシシの問題も同じではないでしょうか?
狼が捕食する事により、ある一定数以上増加しない可能性があるかもしれません。
農作物の被害も最小限、個体の一時的な増減分で済むのかもしれません。
今、日本でニュースになる出来事が、生態系の頂点である狼が存在することにより解決するような気がします。
但し、いきなり狼を突然野に放つのは、いささか強引かもしれませんね。
日本狼と遺伝子的に近い個体が存在するのか?
狼の数のコントロール、被害の補償問題など難しい問題はあると言えます。
しかし、今この難題に取り組まなければ、きっと取り返しのつかない物を、後世に引き継がなくてはならなくなるのではないでしょうか?
考えたらきりがありませんね。
色々な議論が出来る程、自然に関心がむいてもらえたらいいのですが・・・。
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